【2025年最新】日本のキャンプ市場が迎えた転換期|ブームの終焉とその裏側

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1. はじめに

2019年に始まった新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちのライフスタイルに大きな変化をもたらしました。その中で特に注目を集めたのが「キャンプブーム」です。しかし、2023年以降、キャンプ市場は急激な変化を迎えています。本記事では、その背景や今後の市場動向について、最新のデータを交えながら詳しく解説します。

2. コロナ禍によるキャンプブームの到来

2-1. 「密」を避けるレジャーとしてのキャンプ人気

2020年から2022年にかけて、多くの人々が「三密」を避けるアウトドアレジャーに目を向けました。特にキャンプは、家族や少人数で楽しめるレジャーとして急速に需要が拡大しました。矢野経済研究所の調査によれば、2022年度の国内アウトドア用品・施設・レンタル市場規模は4,536億7,000万円(前年度比102.2%)と推計されています。 

2-2. SNSとYouTubeによる影響

ソロキャンプやおしゃれキャンプのトレンドが生まれ、InstagramやYouTubeで発信するインフルエンサーも増加しました。これにより、キャンプ市場は爆発的に成長し、一時は人気ブランドの製品が品薄になるほどの盛況ぶりを見せました。

3. 需要の低下と市場の変化

3-1. コロナ収束によるキャンプ人気の落ち着き

2023年以降、コロナ禍が落ち着き、海外旅行や都市部でのレジャーが復活しました。これに伴い、キャンプ需要は急激に低下しています。一般社団法人日本オートキャンプ協会の「オートキャンプ白書 2023」によると、2022年のキャンプ参加人口は650万人(前年比86.7%)となり、前年より減少しました。 

3-2. 在庫過多と価格崩壊

キャンプブームを見越して各メーカーや小売店は大量の在庫を抱えていました。しかし、需要が減少したことで売れ残りが発生し、結果として大幅な値引き販売が行われ、キャンプ用品の価格崩壊が起きています。

4. 円安と原価高騰のダブルパンチ

4-1. 円安による輸入コストの上昇

日本のキャンプ市場は、多くの輸入品に依存しています。しかし、円安の影響で輸入コストが上昇し、市場価格は上がる一方です。朝日新聞の記事によれば、急速に進む円安により、企業からは悲鳴が上がっており、特に輸入コストの増加が大きな負担となっています。 

ブーム時の2020年ー2021年の為替は、1ドル105円ー110円ですから、現在を155円とすると約40円も円安です。実は、この40円が非常に大きい。
仮に1個100ドルの原価の商品があります。
1ドル105円とすると、10,500円の原価となり、仮に売価を20,000円としましょう。
1ドル155円となると、15,500円の原価となり、売価20,000円とする場合、利益が大幅減となります。
実はアウトドア業界の構造的に、製造者+輸入者(商社)+メーカー+小売業者が絡むことが多いです。
なので、それぞれの利益を確保しようとすると売価がどんどん上がるわけです。
おそらく上の例だと、売価は30,000円ほどになるでしょう!びっくりですよね!

ただ、現在は苦境の耐え凌ぐため、どの事業者も利益を削って努力しているのは間違いありません。

4-2. コスト高騰と価格競争のジレンマ

一方で、在庫処分のために価格を下げざるを得ない国内メーカーも多く、利益を確保しにくい状況が続いています。原価は上がるが、売価を上げられないという矛盾が生じており、多くのメーカーが苦境に立たされています。
これが上記した努力ですが、それもいつまで持つかわかりません。
現に、ブームに乗って参入した多くのガレージブランドは淘汰されてきてます。

5. 今後のキャンプ市場の行方

あろはす
あろはす

何が正しい価格かわからない状態なのが今の日本市場。

とはいえ、原材料は高騰、円安による影響は避けられず、価格はブーム時より上がっています。

キャンプを楽しむために欠かせないギア、賢く利用方法を選ぶ必要がありそうです。

5-1. 生き残るのは「質」を重視したブランド

今後、単なる価格競争ではなく、「本当に価値のある商品」だけが市場に残る可能性が高いです。特に職人技が光るガレージブランドや、日本製の高品質キャンプギアは、値崩れしにくい傾向にあります。

5-2. レンタル・シェアリングサービスの台頭

高額なキャンプ用品を購入するよりも、レンタルサービスやシェアリングエコノミーの活用が増えると予想されます。すでに、キャンプギアのサブスクリプションサービスが登場し、ユーザーの選択肢が広がっています。

6. まとめ

かつてのブームが落ち着いたとはいえ、日本のキャンプ市場が完全に消滅するわけではありません。むしろ、本当にキャンプを楽しむ層が残り、より洗練された市場へと進化していくと考えられます。これからのキャンプ市場を見据え、新しい形でキャンプを楽しんでいきましょう。

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